改正宅建業法が成立。建物検査の説明など義務付け。(朝日新聞)
この事により何が変わるのでしょう?
インスペクションを義務化するわけではない?
今後、既存住宅の売買仲介時に宅建業者に対して消費者へのインスペクション(建物検査)に関する説明義務が課せられる。という事。
(1)媒介契約締結時:宅建業者がインスペクション業者のあっせんの可否を示し、媒介依頼者の意向に応じてあっせん。
(2)重要事項説明時:宅建業者がインスペクション結果を買主に対して説明。
(3)売買契約締結時:基礎、外壁等の現況を売主・買主が相互に確認し、その内容を宅建業者から売主、買主に書面で交付。
というものが新たに改正となる。
「インスペクション」という言葉自体、建築関係ではない一般消費者からしたら、なんのこっちゃ?の事ですが、簡単に言うと、日本では住宅が世帯数より多いのです(過去記事:世帯数より住宅の数が多い?!余ってるじゃん。家)。これはスクラップアンドビルドが当たり前だったし、新築住宅のローコスト化でさらに、親の住宅を引き継ぐのではなく、買ったほうが新しいし、安いからどんどん子供たちが自分の家を買ってしまう。
空き家が増え、環境も悪くなる。そんな状況を何とかして変えたい日本政府が打ち出しているのが「中古住宅・リフォームトータルプラン(国土交通省)」。2020年までに中古住宅流通・リフォーム市場の規模を20兆円にという目標を掲げています。
中古住宅の流通が増えてきているのは間違いないと思う。住まいるラボにも、中古住宅を買ってリフォームしたいという相談は多くなっています。
問題は、中古住宅が安心できる住宅なのか?
という事なのです。もちろん見た目や雨漏りがないかなど基本的なことはすぐにわかりますが、構造上安全な建物なのか?がわからないと、いくら安くていい物件でも買えないですよね?
中古住宅の流通を活発にするためには、最低限中古住宅の安全性を担保しなければいけない。だけどそれってわかりづらい。だからわかりやすくして、もっと中古住宅を購入しやすくしようというのが、このインスペクションなわけです。
ただ、今回の閣議決定はこのインスペクションを義務化するわけではなく、説明しないとだめですよって事なので、その中古住宅がインスペクションしてあって、さらに構造上問題がないかどうかが購入者にとってわかりやすくなるということですね。
もちろん新築住宅っていいとは思うのですが、中古住宅のほうがコストと自分のイメージとを照らし合わせた時に、実現できることってかなりあるんです。
今日も熱く自責で凡事徹底。一人でも多くの笑顔の為に!
ありがとうございます。